変化と対応 第9回「反比例の式、練習問題」
教科書のページ:p115
生徒に伝える評価の尺度:
- 練習問題をすべて解くことができた。
- 答えを見なくても、もう一度自分の力で解く自信がある。
- 友だちに「この問題の解き方を教えて」という問題を2問選んでもらい、解き方を説明してサインをもらった。
予想される生徒の反応:
自分で解ける生徒は、どんどん自分で解いていく。よく分からない生徒は、解き方を教えてもらう。解き方を教えてもらっても、なかなか納得できない場合もある。教師は、その様子をみながら、比較的遠いところから学級全体にたいして、
- 「解き方が納得できないっていうことは、教え方が不十分かもしれないぞー」
- 「別の解き方を考えて教えてあげると、納得してもらえるかもしれないぞー」
- 「今日は、たまたまうまくいかないのかもしれないぞー」
- 「2回とか試してみてうまくいかなかったら、他の人に聞いたりしてみよう」
というヒントやアドバイスを投げかける。
<重要>
教師のヒントは、さりげなく、学級全体に投げかけるのがポイントである。特定の個人に対して指示を出すものではない。また、特定の個人にアドバイスしようとすると、そのアドバイスが実は外れているという場合もありうる。
学級全体にアドバイスやヒントを投げかけると、その指示を聞いている生徒が2割から3割いる。いますぐに行動を開始しなくても、しばらくして教師のヒントをもとに動き始める生徒が現れる。
板書の補足:
解き方に自信がない人は、解き方をいろいろ教えてもらおう。
教科書:未来へひろがる数学(啓林館)
学年:中学校1年生
(以下、毎回記載します・・・)
文部科学省が積極的に推進しようとしてる「アクティブ・ラーニング」では、生徒が自分自身で意欲をもって学習に自主的に取り組み、お互いの意見交換を通じて、生徒が自分自身で学習内容を習得したり、解決方法を見出したりすることを重視しています。また、単に知識・理解だけでなく、「ものごとを最後までやりとげようとする。また、実際に最後までやりとげる」、「自分だけではなく、クラスの友人のことも考えながら、ともに学習をすすめようとする」、「他者を助けることを尊び、実際に協力しながら他者を助けていく」などを重視しています。
さらに、生徒が自分自身で自分の到達度を確認・評価し、自分自身の向上のために役立てていくことが求められます。このため、生徒に示す評価の尺度は、生徒自身が理解できるような言葉でなければなりません。
冒頭の学習内容において、もしもアクティブラーニングを実施するとしたら、どのような評価の尺度を与えるのがよいか、また、その際に予想される生徒の反応はどのようなものかについて、記載しています。「実際の授業」とは、授業の進め方などは異なる場合があります。また、「常にこのような形で授業をしている」わけではありませんので、御了承下さい。