ひとりも見捨てないことを、あきらめない

学校教育、社会教育、数学、技術家庭科、Youtube、EdTech、ICT、プログラミング、その他

正の数・負の数 第1回「授業ガイダンス」

教科書のページ:1ページ~9ページ

生徒に伝える評価の尺度:

  1. 「小学校の復習」のプリントを、友だちと協力しながらすべて解くことができました。
  2. 自分自身がわからないことを、先生や同じクラスの人などに、たくさん質問してみようと考えるようになりましたか。
  3. ひとりも見捨てずに、全員が数学の勉強がわかるようになるために、力を合わせてがんばろうという気持ちになりましたか。

f:id:takase_hiroyuki:20151110060135p:plain

予想される生徒の反応:
 中学校に入学して最初の数学の授業である。教科名が「算数」から「数学」に変わり、保護者や先輩から「難しくなるよ」と言われるなかで、生徒は授業に臨んでいる。
 本時では、中学校の数学で学ぶ内容やノートの取り方などを一斉指導しつつ、「小学校の復習」プリントを活用して、お互いに学び合うことも経験する。
 毎時間、くりかえし次の内容を指導する。

  •  教科書はとてもしっかり書いてあるから、必ず読むこと
  •  先生の仕事は、皆さんを教えることだから、先生は全力で皆さんを教える。そのときに、最も大切にしたいことは「ひとりも見捨てない」ということである
  •  皆さんも、全員が「ひとりも見捨てないようにしよう」と考えて、学習に取り組んでもらいたい。
  •  「ひとりも見捨てない」ためには、困っている人を助けてあげる必要がある。困った人を助けるのは先生の仕事である。なにか困っていたら、すぐに教えてほしい。走っていって一生懸命に助けます。
  •  ただ、助けてほしい人が、2人、3人と増えていくと、先生ひとりではだんだん手に終えなくなる。そのときは、ちょっとだけ助けてほしい。

 これらの内容をくりかえし伝えることで、生徒は安心して学習に取り組み、また「自分自身を含めて、ひとりも見捨てないようにガンバロウ」という意識が広がっていくことが予想される。

 

板書の補足:
 中学校の数学では、
 新しいことを発見する力を身につけよう
 学んだことを利用する力を身につけよう

 

教科書:未来へひろがる数学(啓林館)

学年:中学校1年生

 

(以下、毎回記載します・・・)

 文部科学省が積極的に推進しようとしてる「アクティブ・ラーニング」では、生徒が自分自身で意欲をもって学習に自主的に取り組み、お互いの意見交換を通じて、生徒が自分自身で学習内容を習得したり、解決方法を見出したりすることを重視しています。また、単に知識・理解だけでなく、「ものごとを最後までやりとげようとする。また、実際に最後までやりとげる」、「自分だけではなく、クラスの友人のことも考えながら、ともに学習をすすめようとする」、「他者を助けることを尊び、実際に協力しながら他者を助けていく」などを重視しています。

 さらに、生徒が自分自身で自分の到達度を確認・評価し、自分自身の向上のために役立てていくことが求められます。このため、生徒に示す評価の尺度は、生徒自身が理解できるような言葉でなければなりません。

 冒頭の学習内容において、もしもアクティブラーニングを実施するとしたら、どのような評価の尺度を与えるのがよいか、また、その際に予想される生徒の反応はどのようなものかについて、記載しています。「実際の授業」とは、授業の進め方などは異なる場合があります。また、「常にこのような形で授業をしている」わけではありませんので、御了承下さい。