ひとりも見捨てないことを、あきらめない

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正の数・負の数 第10回「正負の混じった計算」

教科書のページ:

 27ページから29ページ


生徒に伝える評価の尺度:

  • プリントの問題(合計25問)をすべて解きなさい。
  • 計算するときは、引き算をたし算に変えて計算しなさい。
  • まるつけをしてすべて正解になるようにしなさい。
  • 25問のうち5問を選んで、「この問題で、正の項はこれ、負の項はこれ」と説明できるようにしなさい。
  • 2人の人に説明して、納得してもらえたらサインをもらいなさい。


予想される生徒の反応:

 合計25問というのは、数学が得意な生徒にとっても相当に問題数が多い。したがって、クラス全体で「ひとりも見捨てずに」課題を達成するのが相当に難しいということは、容易に想像できる。

 そこで、得意な生徒、やる気のある生徒は、能率よく効率的に問題を得方法を考える。また、苦手な生徒に教える際にも、「理屈はともかく、こうすればできる」という方法で迫っていく。

 苦手な生徒も、「よくわからないけれど、なんか似たような方法を何度も何度もやっている」という感覚になる。

 その一方で「5問を選んで、正の項と負の項を言う」という課題があるので、数式をどのようにして項の和にしていくかということも考えなければならない。

 本日は、チャレンジ課題であり、残念ながら全員達成はなかなか難しい。しかし、「できないからあきらめる」のではなく、「力を合わせて、チャレンジしよう」というところに意味がある。具体的な達成度としては学級の80%が「すべての問題を解き、きちんと理解する」ところまで到達可能とかんがえられる。残り20%については、項数の多い問題が5問程度残ってしまうことが予想される。


板書の補足:

  • 項の符号(プラス・マイナス)を変えて、引き算をたし算に変えよう。
  • 加法だけの式であれば、順序を変えても大丈夫。


教科書:

 未来へひろがる数学(啓林館)

 

学年:

 中学校1年生

 

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(以下、毎回記載します・・・)

 文部科学省が積極的に推進しようとしてる「アクティブ・ラーニング」では、生徒が自分自身で意欲をもって学習に自主的に取り組み、お互いの意見交換を通じて、生徒が自分自身で学習内容を習得したり、解決方法を見出したりすることを重視しています。また、単に知識・理解だけでなく、「ものごとを最後までやりとげようとする。また、実際に最後までやりとげる」、「自分だけではなく、クラスの友人のことも考えながら、ともに学習をすすめようとする」、「他者を助けることを尊び、実際に協力しながら他者を助けていく」などを重視しています。

 さらに、生徒が自分自身で自分の到達度を確認・評価し、自分自身の向上のために役立てていくことが求められます。このため、生徒に示す評価の尺度は、生徒自身が理解できるような言葉でなければなりません。

 冒頭の学習内容において、もしもアクティブラーニングを実施するとしたら、どのような評価の尺度を与えるのがよいか、また、その際に予想される生徒の反応はどのようなものかについて、記載しています。「実際の授業」とは、授業の進め方などは異なる場合があります。また、「常にこのような形で授業をしている」わけではありませんので、御了承下さい。