担当するクラスで、「学習意欲に関する調査」をやってみませんか(1)
以下、私自身がやってみようと思うことですし、また、この文章をお読みになっておられる方に「やってみてはいかがですか」という提案です。
言うまでもなく、「主体的に学習に取り組む」ということは、あらゆる学習においてとても重要です。下に引用する、平成26年度全国学力・学習状況調査の結果をみても、数学の学習に対する関心・意欲・態度に関する項目に肯定的に回答している児童生徒の方が、平均正答率が高い傾向が見られます。
※下の画像そのものは、次のURLからの引用です。
http://www.mext.go.jp/(途中省略)/1365620_9.pdf
ところで、この調査は、年度のある一時期をとらえたものであり、1年間を通してその変化をみているわけではありません。しかし、現実には、生徒の意識は次第に変化していくだろうと思います。
たとえば、小学校から入学したばかりの生徒が、4月にこれらのアンケートに答えたときの数字と、夏休み前、冬休み前、そして年度末とでどのように意識が変化しているのでしょうか? 小学校から中学校に進学して算数から数学になって意識が変わっているかも知れません。冬休み前は、多くの学校で平面図形や空間図形を学習しているでしょうから、数と式を扱っているときと感じ方が変わっているかも知れません。
あるいは、前年度は『学び合い』アクティブ・ラーニングを実施していなくて、新年度の4月から実施してみようと考えている場合には、2つの年度で意識が違うかも知れません。
いずれにしても、このあたりの数字を、それぞれの先生がきちんと把握しておくことは、生徒の基本的な傾向をつかむ上でも大切なことではなかろうかと思います。
この場合、実際に調査すべき項目は、「全国学力・学習状況調査」と同じにしておいた方が、いろいろな場面で活用できるだろうと思います。以下が、具体的な項目です。
現在は、ほぼ年度末ですので、現在うけもっているクラスの生徒たちの意識を調べるにはちょうどよい時期だと思われます。その結果をもって、新しい年度を迎え、自分なりの目標をもって学習指導にあたってみてはいかがでしょうか。
なお、当然のことながら、私は「調査してみてはいかがですか」と申し上げておりますが、調査結果を教えて下さいとは言っていません。学校に関する調査になりますので、その結果を外部に出すためには、少なくとも所属長に相談すべきだろうと思います。
統計データですので個人情報にはならないと思いますが、ある学年やあるクラスに対してネガティブな印象を持たれる可能性もあるでしょうから、結果については慎重に取り扱った方がよろしいかと思います。