ひとりも見捨てないことを、あきらめない

学校教育、社会教育、数学、技術家庭科、Youtube、EdTech、ICT、プログラミング、その他

子ども向けの「学習指導要領」を出しませんか

 わたしの知り合いのお父さんが、ムスメさんから次のようなリクエストをいただいたのだそうです。

 『先生たちが、わたしたち(子ども)に対して、しっかりとした教え方をしているのか、それとも間違ったをしているのか、わたしたち自身が判断できるような情報がほしい』

 このムスメさんのリクエストによると、少なくとも中学生や高校生に対しては、こういう情報がきちんと与えられていてもよいのではないか、とのことでした。

 

小学校、学習指導要領

小学校、学習指導要領

 私自身は、中学生、高校生だけでなく、小学生に対しても、このような情報は示されるべきだと思います。教育を受ける主体者は、子ども自身であり、教育によって最も影響を受けるのは子ども自身です。

 「この教育の目的は何なのか」
 「大人たちとしては、子どもたちに何を求めているのか」
 「大人たちは、どこまでできればいいと考えているのか」
 「実際の評価の方法はどのようにするつもりなのか」

 

 こういうことを、子どもたち自身が知るべきだろうと思います。そして、この内容は、まさに学習指導要領に書かれている内容です。したがって、子どもが理解できるような書き方の学習指導要領が必要だと思います。

 もちろん、子どもたちは、語彙が少ないですから、すべてを示すことは難しいだろうと思います。けれども、子どもたちの持っている語彙の範囲内で、できるかぎりの情報を得る権利があると思います。

 たとえば、「その発達段階の子どもの半分程度が理解できるような言葉で、伝える」ということではいかがでしょうか。

 なぜ、半分かというと、子どもたちには、子どもたち同士のネットワークがあるからです。半分の子どもには、文書等で直接伝えます。残り半分の子どもには、「全員に権利があるのだから、ひとりも見捨てないで、みんなが理解できるように、自分たちの言葉で伝え合いましょう」とリクエストします。

 このようにして、それぞれの発達段階に応じて、自分の受ける教育について、自分自身で考え、理解していくということを考えています。このようなステップを経て、本当の意味で「主体的・対話的で深い学び」を実現していくのがよいと思います。