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「バックアップ」の考え方

生命の次くらいに大事な電子情報があったとして、その情報が失われないようにするためには、どうすればよいか、というオハナシです。

結論は、「バックアップをきちんとしましょう」なのですが、生命の次くらいに大事な情報ですから、万全を期さなければなりません。「なにを、どの程度に、保存するのか」について、私見を述べます。

バックアップの考え方

バックアップの考え方

まず、メインに使っている情報は自分のコンピュータに保存することになります。ただ、容量が多くなると、自分のコンピュータには保存し切れなくなります。そこで、ある程度、時間が経過したものから「外部の記憶装置」に保存することになります。

「外部の記憶装置」は、現在は外付けのハードディスクが主になっています。むかしは、CD-ROM に焼いて保存するという考え方もありましたが、CD-ROM そのものが破損したらオシマイですし、ペラペラの円盤ですので、紛失してしまうこともありえます。大事にケースに入れておいたら、プラスチックが変質してしまったとか、容れ物のフィルムが癒着してしまったとか、不幸な事故はたくさんあります。このため、最近では、ハードディスクに保存することの方が主になりました。

 ところが、ハードディスクも万全ではなく、ちょっとしたことでデータが失われる場合があります。バックアップのデータが必要になったので確認してみたら、そちらもダメになっていた、ということでは目も当てられません。なにしろ、生命の次くらいに大事な情報ですから、万全を期さなければなりません。

ハードディスクには大きく2つの種類があり、ひとつは HDD というもので、もうひとつは SSD というものです。このうち、HDD は比較的安価ですが、いつ壊れるかわからないという特性があります。これに対して SSD は比較的高価ですが、「このぐらいの使用量だと、いつごろ壊れる」という壊れる時期が予想できます。ただし、それは、 毎日10GBのデータ書き換えをすると、7万日つまり約190年後に壊れる」 というレベルのものです。したがって、外付けハードディスクは、SSD の方が、はるかに安全です。

これとは別に、夏場などに雷の影響でハードディスクが壊れるという場合もあります。この場合には、バックアップのハードディスクだけでなく、本体のコンピュータも、テレビも洗濯機も全部ダメになります。全国的に、ハードディスクの故障率は、夏場には他の時期の 1.5倍に増えるという統計があります。こうなると、もうどうしようもありませんが、生命の次くらいに大事な情報ならば、雷にも備えておく必要があります。そのためには、本当に大事な情報は、さらにクラウドに保存しておくのが良いだろうと思います。つまり、外付けのハードディスクにバックアップを保存し、さらに同じ情報をクラウドにも保存しておくという二重のバックアップをしておくわけです。

これに対して、良さそうに見えて、実はあまり意味がないのは、外付けのハードディスクを2台にして、同じデータを保存するという方法です。前述したとおり、雷の場合には、自宅のすべての電子機器が一斉にダメになる可能性が高いので、外付けのハードディスクを2台にしても意味がありません。

なお、一番良くないのは、「きっと、自分のコンピュータは壊れないだろう」、「きっと自分のハードディスクは壊れないだろう」と信じてしまうことです。壊れるときは、壊れます。特に、HDD のハードディスクは、使い始めて 1年も経たないうちに、うまく動かなくなったりします。そのときに、すべてを失わないように、さまざまな対策を講じておくことをオススメします。

バックアップの考え方

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