ひとりも見捨てないことを、あきらめない

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アクティブラーニング『学び合い』が、なんとなくしっくりこない生徒さん

授業をしていて、たくさんの生徒さんと関わっていると、「この生徒さんは、アクティブラーニングとか『学び合い』が、あまり得意でないだろうなあ」と感じる生徒さんも居ます。ひとりひとり全部違うので、あんまりパターン化したくないのですが、他の生徒とやりとりするのが、元々苦手な生徒さんや、ワイワイするのが心理的に負担な生徒さん(つまり、静かな環境で落ち着いて学習したい生徒さん)や、小学校以来の「先生が説明し、児童・生徒は黙って聞く」のが好きな生徒さんなどは、アクティブラーニング『学び合い』が苦手だったりします。

 

特に「友だちがいない」と思っている生徒さんは、「自由に動いていいんだよ」というと、すごく負担だろうと思います。外から見ていると、「クラスの他の生徒と、普通に友だちしてるじゃないか」と思ったりするのですが、本人は「オレには友だちがいない」と感じていたりします。

 

でも、こういう生徒さんにこそ、アクティブラーニング『学び合い』を経験してほしいなあと思います。

 

アクティブラーニングとか『学び合い』というのは、さまざまな人と関わり合いながら、自分や自分たちの課題を解決していくことですし、その過程を通して、「オレって役に経つ人間なんだ。仲間と一緒に課題を解決することができるんだ。仲間って、ちゃんと居るんだ」ということを実際に体験するんだと思います。子どもの頃に、こういう経験ができて、自信を持つのは、本当に大切だと思います。将来、大人なって会社や地域や、新しい家庭できっと役に立つと思います。

 

かといって、苦手な生徒さんに「だから、参加しろ」と強制しても、逆効果だろうと思います。なのでクラス全体に対して、くり返し、くり返し、「ひとりも見捨てちゃいけないよ」、「こういう状態が見捨てるっていうことなんだよ」ということを、くり返し、くり返し、語っていきます。

 

それから、前述したように、まわりから見ると友だちがたくさんいるように見えても、本人だけは「オレは友だちがいない」と感じている場合もあります。このようなときには、少し時間をとって、本人とその仲間たち(3~4人)と私で車座に座って、「◯◯くんは、こんなことで困っているようなんだけど・・・」と、「友だちがいないと思っている」という思いを共有します。すると、周りの生徒達は、「え~、そんなことないよ。だって、◯◯じゃないかあ」と、教師の私が知らないことをたくさん本人に語ってくれます。

 

こんなやり方で、少しずつ、少しずつ、クラスの全員が輪の中に入れるように、あるいは輪に近づけるように、しています。