ひとりも見捨てないことを、あきらめない

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正の数・負の数 第18回「章末問題」

教科書のページ:

p45~p47

 

生徒に伝える評価の尺度:

答えを見なくても、解答できるようになろう。
友達同士でお互いに質問し、解答できるか確認しよう。
クラス全員が理解できるようになろう。

 

予想される生徒の反応:

正の数・負の数に関するまとめの時間である。章末問題では、一週間の売上を前日との比較して表にした問題や、「魔法陣」の問題など、教科書の本文で扱わなかった問題にも取り組む。このような「新しい問題」に対しては、数学の問題というよりも、文章をきちんと読み取れるかという国語力が問題になる。

生徒の文章の読み方は、実際にはそれぞれの生徒の生育歴やいままでの国語の学習内容に左右される。漢字がきちんと理解できるか否かも問題である。一斉授業では「このくらいの文章は、理解できるだろう」と考えて指導することが多いが、生徒によっては「比較的簡単な言葉でつまづいてしまう」場合もある。そういうときに、気軽に友達に聞くことができるか否かは、問題の理解を大きく左右する。

アクティブ・ラーニングでは、自分がどの程度理解しているかを、お互いに自分の言葉で表現し合う。また、わからないところを質問し、教えてもらう場面も多い。「わからないところを質問することができる」というのは、大人になってからもとても重要なスキルである。

なお、添付画像は、筆者が作成した定期テストの問題である。参考になれば幸いです。

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板書の補足:

とくになし。

 

教科書:

未来へひろがる数学(啓林館)

 

学年:

中学校1年生

 

(以下、毎回記載します・・・)

文部科学省が積極的に推進しようとしてる「アクティブ・ラーニング」では、生徒が自分自身で意欲をもって学習に自主的に取り組み、お互いの意見交換を通じて、生徒が自分自身で学習内容を習得したり、解決方法を見出したりすることを重視しています。また、単に知識・理解だけでなく、「ものごとを最後までやりとげようとする。また、実際に最後までやりとげる」、「自分だけではなく、クラスの友人のことも考えながら、ともに学習をすすめようとする」、「他者を助けることを尊び、実際に協力しながら他者を助けていく」などを重視しています。

さらに、生徒が自分自身で自分の到達度を確認・評価し、自分自身の向上のために役立てていくことが求められます。このため、生徒に示す評価の尺度は、生徒自身が理解できるような言葉でなければなりません。

冒頭の学習内容において、もしもアクティブラーニングを実施するとしたら、どのような評価の尺度を与えるのがよいか、また、その際に予想される生徒の反応はどのようなものかについて、記載しています。「実際の授業」とは、授業の進め方などは異なる場合があります。また、「常にこのような形で授業をしている」わけではありませんので、御了承下さい。

文責:高瀬浩之