ひとりも見捨てないことを、あきらめない

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文字の式 第10回「文字式と数の乗除」

教科書のページ:

p64-p65


生徒に伝える評価の尺度:

  • 問1から問4の問題をすべて解き、丸付けをして間違いをなおしなさい。
  • 割り算は、「逆数を求めて、その逆数をかける」ようにしなさい。
  • 「分数のヨコ棒には、カッコの働きがある」という文章の意味を説明しなさい。
  • 2人以上にサインをもらったら黒板に丸を書きなさい。


予想される生徒の反応:

簡単な式に、数をかけたり、数で割ったりする練習である。割る際には、単純に割り算を実行する場合と、逆数を利用する場合があるが、その生徒にとってどちらが理解しやすいかは生徒によって異なるので、あえて細かく指摘しないでおく。授業の最初に「問題をみてください。かけ算と割り算がありますよね。割り算は、そのまま割り算をしてもいいし、逆数を使ってもいいです。どちらが楽なのかは、自分たちで試してみてください」と伝えておくと良いだろうと思われる。

本時で最も重要なのは、「分数のヨコ棒には、カッコの働きがある」という部分である。これは、分数の分母と、かける数とで約分できる場合に特に重要になる。すなわち、カッコを忘れてしまうと分配法則を使うことができず、間違えてしまう。そこで、今後「分数のヨコ棒には、カッコの働きがある」という言い方で、繰り返し呪文のように生徒に伝えていくことにする。

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板書の補足:

  • 最重要「分数のヨコ棒には、カッコの働きがある」


教科書:

未来へひろがる数学(啓林館)


学年:

中学校1年生

(以下、毎回記載します・・・)

文部科学省が積極的に推進しようとしてる「アクティブ・ラーニング」では、生徒が自分自身で意欲をもって学習に自主的に取り組み、お互いの意見交換を通じて、生徒が自分自身で学習内容を習得したり、解決方法を見出したりすることを重視しています。また、単に知識・理解だけでなく、「ものごとを最後までやりとげようとする。また、実際に最後までやりとげる」、「自分だけではなく、クラスの友人のことも考えながら、ともに学習をすすめようとする」、「他者を助けることを尊び、実際に協力しながら他者を助けていく」などを重視しています。

さらに、生徒が自分自身で自分の到達度を確認・評価し、自分自身の向上のために役立てていくことが求められます。このため、生徒に示す評価の尺度は、生徒自身が理解できるような言葉でなければなりません。

冒頭の学習内容において、もしもアクティブラーニングを実施するとしたら、どのような評価の尺度を与えるのがよいか、また、その際に予想される生徒の反応はどのようなものかについて、記載しています。「実際の授業」とは、授業の進め方などは異なる場合があります。また、「常にこのような形で授業をしている」わけではありませんので、御了承下さい。

文責:高瀬浩之