ひとりも見捨てないことを、あきらめない

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テストの返却の際の板書

 テストの採点の際に、電卓を使うか、エクセル等の表計算ソフトを使うかは、ひとによって異なると思いますが、私は表計算ソフトをつかっています。

 今回のテストの場合には、[1]から[5]までの大きな問題がありました。このうち、[3]については、(1)が知識・理解に関する問題、(2)(3)が考え方に関する問題でしたので、別に集計しました。

 生徒の答案に丸をつけて、大きな問題ごとに点数を計算して解答用紙にメモし、その数字をエクセルシートに入力していって、自動計算で分野ごとの合計や全体の合計を計算し、できあがったシートを印刷してもういちど解答用紙と照合しながら点数を記入していきます。

 また、この印刷したシートはテストを返却する際にも持参して、万が一ミスがあった場合には、その場で訂正するとともに、エビデンスとして「紙のファイル」に綴じて保管しています。(おそらく、多くの先生方が同様にしていると思います)

 

 この方法の利点は、「ヨコに計算すると、それぞれの生徒の合計点が出る」とともに、「タテに計算すると、大きな問題ごとの正答率が簡単に計算できる」ということです。大きな問題ごとに正答率を計算しておき、「この問題はよくできたね」、「この問題はみんな難しかったね」などとコメントできます。

 私は、もう一歩すすめて、写真のように板書して、生徒自身が活用できるようにしています。

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 ごらんのように、正答率の順番に、大きな問題を並べ替えます。板書のとおり、左側が簡単な問題で、右側が難しい問題です。そして、技能、知識、考えなどの言葉の下に、それぞれの大きな問題の配点をカッコ内に示します。さらに、左側から順に累計の点数を書きます。一番簡単な問題だけ解けば35点。一番難しい問題まですべて解ければ100点ということになります。

 さて、このように板書したうえで、生徒に次のように伝えます。

 「この表の使い方ですが、たとえば自分の点数が60点だったとします。すると、左側の3つの問題は全部できていて、右側は解けない【はず】です。あるいは自分の点数が90点だったとします。すると、一番右側の問題だけが解けなくて、残りはすべて解けている【はず】です。」

 「しかし、実際にはもう少しバラバラなっていて、自分の点数が60点なのに、左側の簡単な問題が解けていないとか、右側の難しい問題もちゃんと解けているといったことが生じます。」

 「そこで、みなさんにテストの復習をしてほしいのですが、自分の点数をみて、その点数よりも左側の問題のなかに間違えってしまった問題があったとしたら、そこがあなたの苦手なところなので、ぜひ、この時間を使って復習してもらいたいと思います。」

 

 このようにして、生徒が自分の点数をたよりに、ひとりひとりの実態に合わせた復習ができるように工夫しています。