ひとりも見捨てないことを、あきらめない

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わすれもの(道徳の時間)

生徒さん 「センセイ。すいません。数学の教科書を忘れてしまいました」

わたし 「あらー。やっちゃったねえ。忘れてしまったものは仕方ないねえ。どうして忘れちゃったんだろう?」

生徒さん 「昨日、準備したときに、国語と数学をまちがえたんです」

わたし 「そうなんだあ。でも、もともと今日は国語は無いけど、どうして国語と数学をまちがえちゃったの?」

生徒さん 「今日は木曜日だから、木曜授業だと思って。だけど、金曜日の授業に変更になっていたから。木曜日に数学はないから、持ってこなかった。」

わたし 「なるほどねえ。今週は木曜日と金曜日が入れ替わってるもんね。だけど、あそこの連絡黒板には、ちゃんと<数学>って書いてあるよ。学校のルールでは、連絡黒板の内容は、各自メモしていくことになっているけれど、メモはしたのかな?」

生徒さん 「はい。メモしました」

わたし 「どんなふうにメモしたの?」

生徒さん 「いつもどおりって、書きました」

わたし 「それだけ?」

生徒さん 「はい。それだけです」

わたし 「なるほど、そのあたりに原因がありそうだねえ。自分でも、そう思わないかい? これからどうすればいいだろうねえ」

生徒さん 「はい。ちゃんと中身も書きます」

わたし 「ふうん。できるのかな?」

 生徒さん 「はい。やります」

わたし 「それ、約束してもいいいのかい?」

生徒さん 「はい。約束します?」

わたし 「ふうん。じゃあ、約束だよ。翌日の授業について中身もメモするって」

生徒さん 「はい。やります」

わたし 「約束だよ?」

生徒さん 「約束します」

わたし 「約束すると、おっかないことになるよ。いいのかい?」

生徒さん 「約束します」

わたし 「本当に大丈夫かい? 約束しちゃうんだよ?」

生徒さん 「約束します」

わたし 「わかった。じゃ約束しようね」

生徒さん 「はい」

※以上、対象生徒は異なりますが、ほぼ毎回くりかえされる内容です。

 

【学習課題】

  • ア、うえの文章を読んで、「クラス全体で忘れ物をなくそう」とするときに、あなたが他の人のためにできることを各自が考え、その考えを3人の人に説明してサインをもらいなさい。
  • イ、先生は、物事の原因や理由を考えるときには「3回、掘り下げて考えていくこと」(★)が大切だと思っています。このこと(★のこと)について、あなたはどのように考えますか。理由を含めて自分の考えを50字から100字にまとめなさい。また、自分の考えを他の人に説明して2人の人からサインをもらいなさい。
  • ウ、サインをもらった用紙は、授業のおわりに班ごとに集めて提出しなさい。終わっていない人がいないように、それぞれ協力してください。途中までの人も提出するように。