文字の式 第7回「項と係数」
教科書のページ:
p59~p60
生徒に伝える評価の尺度:
- 「項」とは何か、「係数」とは何か、説明をノートに書きましょう。
- ノートに書いた説明を友だちに説明して、納得してもらったらサインをもらいましょう。
- 納得してもらえなければ、話し合って説明を書き直しましょう。
- 3人の人からサインをもらったら黒板に丸を書きましょう。
- 問1を解きましょう。項を答え、文字を含む項の係数を答えましょう。
- p59の、かりんさんとけいたさんの考え方を理解しましょう。
予想される生徒の反応:
文字式を項に分けて、それぞれの項の係数を答える練習である。
まず、「とびらの問題」を示し、かりんさんとけいたさんの2つの考え方があることを伝える。次に、それぞれの考え方にしたがうと、異なる2つの文字式ができることを伝えるが、「なぜ、そのような式になるのか」については、各自で考えるように指示する。最後に、もともとの個数が同じであるから、2つの式は同じ式になるはずだが、「どのように計算すれば同じ式になるのか」を今後数時間かけて学習し、本時では一番基礎的な部分を学習する、ということを伝える。
その後、「具体的には、項というものと係数というものを使う。ただし、先生がたくさん説明するよりも、問題を解きながら考えた方が、皆さんは理解しやすいと思うので、力を合わせて考えてもらたい」と伝え、生徒の活動を開始する。そして、具体的な作業内容については、上の「評価の尺度」を板書して伝えるようにする。
項を考えるときの一番のポイントは、「たし算でバラバラにする」ということである。すなわち、引き算はマイナスの項を加えると考えられるので、文字式(整式)は項の和とみなすことができる。しかし、本時では、あえて「項の和」という考え方は述べない。まず、項と係数という言葉に慣れることを優先し、次の時間以降に「項の和」について考えることにする。
板書の補足:
(教科書の文字式を2~3個、板書する)
教科書:
未来へひろがる数学(啓林館)
学年:
中学校1年生
(以下、毎回記載します・・・)
文部科学省が積極的に推進しようとしてる「アクティブ・ラーニング」では、生徒が自分自身で意欲をもって学習に自主的に取り組み、お互いの意見交換を通じて、生徒が自分自身で学習内容を習得したり、解決方法を見出したりすることを重視しています。また、単に知識・理解だけでなく、「ものごとを最後までやりとげようとする。また、実際に最後までやりとげる」、「自分だけではなく、クラスの友人のことも考えながら、ともに学習をすすめようとする」、「他者を助けることを尊び、実際に協力しながら他者を助けていく」などを重視しています。
さらに、生徒が自分自身で自分の到達度を確認・評価し、自分自身の向上のために役立てていくことが求められます。このため、生徒に示す評価の尺度は、生徒自身が理解できるような言葉でなければなりません。
冒頭の学習内容において、もしもアクティブラーニングを実施するとしたら、どのような評価の尺度を与えるのがよいか、また、その際に予想される生徒の反応はどのようなものかについて、記載しています。「実際の授業」とは、授業の進め方などは異なる場合があります。また、「常にこのような形で授業をしている」わけではありませんので、御了承下さい。
文責:高瀬浩之